個人投資家の皆様へ

業績の推移

当社の過去5年間の業績及び指標の推移は下表のとおりです。

(単位:百万円)

  2016年3月期 2017年3月期 2018年3月期 2019年3月期 2020年3月期
売上高(前期比)※1 75,317(99.4) 75,078(99.7) 78,117(104.0) 81,638(104.5) 85,571(104.8)
直営店既存店売上伸率※1 98.2% 99.4% 101.4% 102.3% 104.0%
売上総利益(率) 52,813(70.1) 52,453(69.9) 54,319(69.5) 57,261(70.1) 60,148(70.3)
営業利益(率) 6,269(8.3) 5,494(7.3) 5,503(7.0) 6,924(8.5) 7,698(9.0)
経常利益(率) 6,544(8.7) 5,801(7.7) 5,780(7.4) 7,310(9.0) 8,084(9.4)
当期純利益(率) 4,068(5.4) 3,839(5.1) 3,652(4.7) 4,189(5.1) 5,311(6.2)
総資産 62,014 64,727 65,102 63,950 67,538
純資産(自己資本比率) 43,936(70.8) 43,832(67.7) 46,122(67.7) 46,872(73.3) 50,305(74.5)
1株当たり当期純利益 211.39円 203.92円 195.30円 223.62円 283.10円
ROA※2 6.5 6.1 5.6 6.5 8.1
ROE※3 9.4 8.7 8.1 9.0 10.9
  • ※1 既存店とは、新規開店後15か月以内の店舗及び前年・本年同月の改装店舗を除いた店舗を対象としております。
  • ※2 ROA=当期純利益÷期中平均総資産
  • ※3 ROE=当期純利益÷期中平均純資産

2020年3月期の概況
当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な設備投資と個人消費により緩やかな回復基調にあったものの、米中貿易摩擦の長期化や英国のEU離脱問題、国内では輸出の落ち込み及び消費増税等によって先行きの経済に対する不透明感が拡がりました。当連結会計年度の終盤においては、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大によるインバウンド需要の低迷、経済活動の停滞により景況感はさらに悪化いたしました。

外食業界におきましては、季節メニューの好調やメニュー価格の改定等により客単価は上昇傾向にあり、全体として売上は好調に推移したものの、中食市場との競合、少子高齢化による需要の減退に加え、人手不足等による人件費単価の上昇や消費増税等による事業環境の悪化があり、さらに、当連結会計年度の終盤からは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きなマイナスインパクトを業界全体に与えています。

このような状況下にありますが、まず、新型コロナウイルス感染拡大以前からの当社グループの取り組みについてご説明いたします。
ブランド価値を引き上げる経営理念の実現を最重要課題とし、4つの主要戦略(人材戦略、商品戦略、店舗開発戦略、販促戦略)と6つのサポート戦略(工場戦略、FC店舗戦略、海外戦略、情報共有促進・社内広報強化、財務体質の強化、組織体制の強化)から成る中期経営計画を推し進めてまいりました。その主な戦略と成果については以下のとおりであります。

①積極的な人材教育投資
お客様から褒められる店づくりのため、積極的な人材教育投資を行っております。社内に開設した教育部署である「王将大学」では、階層ごとに店舗マネジメントスキルの強化の研修及びマインドの醸成のための合宿研修を実施して参りました。また、「王将調理道場」では、調理技術認定制度を導入した調理研修により調理技術の向上を促進する事ができました。
このように、王将大学と王将調理道場による教育により、個々の社員が成長し、店舗のQSCを着実に向上する事ができ、店舗の営業体制が強化された事で、2019年の大型のゴールデンウィークを始め、繁忙時にも店舗の混雑とチャンスロスを最小限に抑える事ができるようになりました。
②生産性と料理の味の向上
シフト管理の見直し、店舗マネジメント方法の改善等の努力と工夫を行った結果、生産性が向上し、人件費の高騰が抑制され、利益向上に大きく寄与しました。この結果、食材費高騰の中でも、価格を据え置く事を可能にしました。また、従業員の調理スキルの向上とともに、グランドメニューを中心に、常にレシピを見直し、料理のブラッシュアップに努める事で料理の味を向上させて参りました。
③安定的な国産食材の供給確保と継続的な品質改良
上質かつ安定的な国産食材の供給を確保するため、生産者と緊密な連携の実施、産地を分散するなどの工夫を行ってきました。また、餃子の皮に使用している北海道産小麦の特性を最大限引き出すため製造工程の見直しを実施するなど、看板商品である餃子の継続的な品質改良を実施して参りました。
2020年3月期は、にんにくを控えたい方のための「にんにくゼロ餃子」をさらに進化させ、通常の餃子の約2倍の国産生姜を使用した「にんにくゼロ生姜餃子」を開発いたしました。2019年7月の販売以来、大変好評をいただき、人気メニューとなりました。
④積極的な販売促進活動
新規顧客の獲得の為、ケンドーコバヤシさんを起用したテレビCMの放映、人気ゲームとのコラボレーション、TV番組への積極的な露出を行いました。
次に、お客様の来店頻度を向上させるため、スマホアプリ電子クーポンの定期的な配信、お会計金額に応じて押印されるスタンプを集めて各種賞品(「音声目覚まし時計」を始めとした王将限定グッズ等)と交換できるお客様感謝キャンペーンを年間通じて実施しました。
また、新たな需要を掘り起こすため、生ビール1杯につき100円引きまたは半額券を提供する生ビールキャンペーンを実施しドリンク比率を高めました。
創業52年目を迎えた2019年12月24日・25日の2日間限定で税込500円分割引券を配布した創業祭は、1月後半から2月に割引券の回収がピークを迎え、閑散期の来店客数の増加に大きく貢献しました。
このように、年間を通じて新規顧客獲得を図りつつ、顧客の固定化、来店頻度向上を狙う多角的な販売促進活動を計画的に実施して参りました。
⑤テイクアウト・デリバリー強化及び決済方法の多様化
世の中の決済方法の多様化の流れに鑑みて、現金支払いを基本としてきた食事代金の決済方法から、一気に直営全店でのキャッシュレス決済を可能にしました。
また、消費増税のマイナスインパクトを見据え、軽減税率が適用されるテイクアウトとデリバリーサービスの強化を図って参りました。テイクアウトでは、スマホからいつでもどこからでも商品を注文し事前決済できる仕組みである『EPARKテイクアウト』を直営全店に導入しました。デリバリーサービスでは、「出前館」導入店舗を新たな地域に拡張し、「Uber Eats」と併せて計74店舗にデリバリーサービスを拡大しました。その結果、テイクアウトとデリバリーサービスを合わせた売上高は高い伸びを示し、直営店の売上増加に寄与いたしました。
⑥新たな市場開拓と店舗への再投資
新たな店舗による市場開発を視野に、2019年6月に新業態1号店となる「餃子の王将Expressアトレ秋葉原店」を開店いたしました。全席がスタンディングである事や先行販売した「餃子の王将 ひとくち餃子」等のメニューは、駅構内や狭小物件等に対する今後の店舗展開の可能性を見据えて取り組んでおります。
また、店舗の老朽化、陳腐化を防止するため店舗の改装、補修を積極的に推進しました。
海外展開につきましては、2019年4月に台湾3号店となる「餃子の王将 台北統一時代店」を開店いたしました。台北初出店であり女性をターゲットにした新コンセプト店「GYOZAOHSHO」のスタイルをほぼそのまま取り入れ、台湾における新しいスタイルを提案しております。今後も立地や客層に応じた柔軟な店舗づくりを進めて参ります。
⑦CSRの重視
CSRを重視した取り組みの一つとして、全世界で深刻化する「プラスチック製品による環境汚染問題」に対処するため、2019年7月より全店舗においてプラスチック製のストローとお持ち帰り用スプーンを廃止し、生分解性樹脂のストローとバイオマスプラのお持ち帰り用スプーンへの切り替えを行いました。
その他、2011年に東日本大震災による被災地支援を目的に「野菜煮込みラーメン」の売上の一部を寄付させていただいてから、その後も継続的に被災地支援の取り組みを行っております。

上記の取り組みの結果、お客様から高い評価をいただけた事が前年の業績を上回り、当連結会計年度においても過去最高の売上高を獲得し、さらに最終損益である親会社株主に帰属する当期純利益も過去最高となった大きな要因であると考えております。

店舗数の推移

当社の過去5年間の店舗数の推移は下表のとおりです。

(単位:店)

  2016年3月期 2017年3月期 2018年3月期 2019年3月期 2020年3月期
直営店(うち海外 473(-) 486(-) 509(2) 516(2) 523(3)
FC店 233(-) 231(-) 227(-) 213(-) 214(-)
合計 706(-) 717(-) 736(2) 729(2) 737(3)
計画

2021年3月期の最大の課題は、新型コロナウイルスの感染拡大状況による売上変動であると考えており、これらに対応して、以下の緊急対策を実行し、売上、利益の確保を目指して参ります。

  1. ①テイクアウトビジネス拡大施策の強化、テイクアウトのみ営業
  2. ②営業開始時間の前倒し、朝食のテスト導入
  3. ③大幅な売上低下店舗の一時休業
  4. ④店舗のスクラップ&ビルド

テイクアウトビジネスに関しましては、前述の通り従前より強化を図ってきた事が、新型コロナウイルスの感染拡大によるテイクアウト需要の急増に対応できる結果となり、営業時間短縮と自粛による店内売上の減少を一部補完できました。また、テイクアウトのニーズに応えるために、電子レンジでご飯とおかずが一度に温められる新しい容器を使った「餃子の王将 レンチンシリーズ」を開発し、販売を開始しました。さらに、臨時休校措置を受け、お子様の食事でお困りのご家庭への支援として、期間限定で「お持ち帰り専用お子様弁当」を販売いたしました。今後もテイクアウトをご利用される顧客のニーズに合った商品開発と、デリバリー対応店舗の拡大を進めて参ります。
商業施設内の店舗では、館内の来場者数の大幅減少による売上減少が著しい店舗は、一時休業を行い、利益の流出を食い止めます。
また、従前より、老朽化及び売上貢献の低かった店舗のスクラップ&ビルドをこの機に思い切って進め、1店舗当たりの平均売上の向上を目指して参ります。

以上の通り、当社の緊急対策が新型コロナウイルス感染症拡大に伴う業績の大幅な下振れを抑制するものの、新型コロナウイルス感染症が拡大し未だ収束に至らない環境下、当社の業績は新型コロナウイルス感染症拡大と外出自粛要請により低下した消費マインドや、緊急事態宣言解除の動向等に大きく左右され、現時点で適正かつ合理的な業績予想を算定することは困難であります。そのため、2021年3月期の連結業績予想は「未定」とさせていただき、合理的な見通し数値を算定できる状況になりましたら、速やかに開示いたします。

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